【特別市民セミナー】”核なき世界”へどう進むか -核軍縮に逆行するトランプ核戦略-(8月24日)
歴史的なプラハ演説で「核なき世界」をめざすと強調した米国のオバマ前大統領は、広島訪問も実現して、核兵器に依存しない平和と安全の大切さを説いた。
後任のトランプ大統領は逆に、安全保障政策での核兵器の役割を高め、「使える核」の導入にも意欲を見せている。この流れを止め、プラハ演説が掲げた目標を人類共通のものにしていくにはどうすればいいのか。オバマ大統領の側近だった専門家の解説、意見を聞ける貴重な機会です。
♦ 入場無料・事前申込不要・同時通訳付 ♦ | ![]() チラシ(地図付)[PDF] |
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【講師】 | ジョン・ウォルフスタールさん 米国オバマ政権・核政策担当大統領特別補佐官 |
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【日時】 | 2018年8月24日(金)18時00分~19時30分 | |
【場所】 | 長崎大学文教キャンパス グローバル教育・学生支援棟3階 G38番教室 |
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【主催】 | 核兵器廃絶長崎連絡協議会 (PCU-NC) Tel: 095-819-2252 |
REC-PP-07
鈴木 達治郎 , 広瀬 訓 , 吉田 文彦 , 梅林 宏道
2018年1月に発表された米雑誌Bulletin of Atomic Scientistsの「終末時計」は1953年以来の「2分前」という極めて深刻な状況であったが、その最大の理由として挙げられていたのが、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐる北東アジアの緊張状態であった。それから半年の間に、朝鮮半島情勢は歴史的な転換点を迎えた。4 月の南北朝鮮首脳会談(「板門店宣言」)、6月の米朝首脳会談についてRECNAは直後にその歴史的な意義を強調する見解を発表したが、同時にこの流れを非可逆的なものとするためには多くの課題があることも指摘した。それを受けて、RECNAの教授陣がそれぞれの専門分野から、米朝首脳会談の意義と課題について分析・解説し、吉田文彦副センター長・教授に取りまとめをお願いしたのが、本Policy Paperである。今後の朝鮮半島の非核化、そして北東アジアの非核化と平和を目指す動きを見るうえで、少しでも参考になれば幸いである。
日時: | 2018年5月26日(土)13:30~15:30 |
場所: | 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 交流ラウンジ |
講師: | 鈴木 達治郎 (RECNAセンター長) |
広瀬 訓 (RECNA副センター長) | |
主催: | 核兵器廃絶長崎連絡協議会(PCU-NC) |
共催: | 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) |
講演をする鈴木センター長 | 講演をする広瀬副センター長 |
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平成30年度核兵器廃絶市民講座「核兵器のない世界をめざして」の第1回目が5月26日(土)に国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館交流ラウンジにて行われました。
「北東アジアの非核化と安全保障」と題し、長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎センター長及び広瀬訓副センター長が講師を務めました。
講演は三部構成で行われ、第一部は、核の傘(核抑止戦略)に依存している国で、核を持っていない国が核兵器の廃絶に向けてどのような役割を果たすべきかを、第二部では、北東アジアの非核化と平和を目指すための信頼醸成の進め方(特に、非政府間の外交「トラック2」のありかた)をテーマに広瀬先生が講演を行いました。次に第三部では、非核化の検証について、冒頭にレーガン大統領の「信ぜよ、しかし検証せよ」の言葉を用い、100%の検証は不可能であるが、検証の措置があることによって違反を抑止することができることや、北朝鮮の非核化の検証には新しい枠組が必要なことなど、その重要性をテーマに鈴木先生が講演を行いました。さらに今話題となっている、米・北朝鮮首脳会談、「板門店宣言」等、最近の核情勢や、RECNAが取り組んでいる「北東アジアの平和と安全保障に関するパネル」(PSNA)の活動についても解説を行いました。
講座には約90名の市民が集まり、講演後の「RECNAと語ろう」では、講演の内容や学生がスイス・ジュネーブで行われた「2020年核不拡散条約再検討会議第2回準備委員会」で経験したことについてRECNA教員と参加された市民・学生による熱い意見交換が行われました。
会場の様子 |
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講演の録画 |
配布資料① | レジュメ |
配布資料② | 核の脅威にどう対処するか:北東アジアの非核化と安全保障 |
配布資料③ | 第一部 「核の傘」依存低減に向けて~非核保有国の政策~ |
配布資料④ | 第二部 北東アジアにおける信頼醸成~トラック2の活用の可能性~ |
配布資料⑤ | 第三部 「非核化の検証」と科学技術の役割 |
配布資料⑥ | 最近の核情勢 |
※本講演会の内容は講演者及び対談者個人の意見を表すものであり、主催団体及び共催団体等の見解を示すものではありません。
RECNAニューズレター Vol.7 No.1 (2018年6月30日発行)
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「北東アジアの平和と安全保障に関するパネル」 (PSNA):第3回会合 ― 鈴木 達治郎 2020年NPT再検討会議第2回準備委員会 ― ナガサキ・ユース代表団 賢人会議提言の骨子 ― 朝長 万左男 >>詳しくはこちら |
2018年6月12日、初の米朝首脳会談がシンガポールで行われ、ドナルド・トランプ米国大統領とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が歴史的な対話を果たしました。北東アジアの平和と非核化に向けた大きな転換点となり得る会談を受け、本センターより見解文を発表いたしました。
2016年11月に発足した「北東アジアの平和と安全保障に関するパネル(PSNA)」の第3回会合は、2018年5月31日(木)~6月1日(金)にモスクワ(ロシア)で、⾧崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)主催、パグウォッシュ会議、ロシア科学アカデミー幹部会下パグウォッシュ会議、モスクワ国立国際関係大学(MGIMO大学)、世界経済国際関係プリマコフ国立研究所(IMEMORAS)の協力の下に開催されました。会議には、パネルメンバー11名(米国、ロシア、中国、韓国、日本、モンゴル、オーストラリア)にくわえ、地元ロシアの専門家多数と北朝鮮大使館からの参加者2名、日本大使館から2名を合わせて、総勢57名の参加を得ることができました。
プログラム(2018年5月28日時点; PDF) 参加者リスト(2018年5月28日時点; PDF)
概要報告(PDF) 共同議長声明と提言(PDF) Photo Gallery (英) PSNA News (英)
【活動報告会】ツナグ ~ Be the Bridge ~
2018年春、長崎県、長崎市、長崎大学の認定する「ナガサキ・ユース代表団」の第6期生8名が、スイス・ジュネーブで開催された「2020年核不拡散条約 (NPT) 再検討会議‐第2回準備委員会」に参加しました。核を巡る国際状況が大きく動く中、各国政府やNGOの関係者、若者らとの意見交換を通じて、8人は何を想い、考え、伝えたのでしょうか。ぜひその「生」の声をお聞きください!
【日時】2018年6月8日(金)18時00分~19時30分 【場所】長崎大学文教キャンパス グローバル教育・学生支援棟3階 G38番教室 【お問合せ】核兵器廃絶長崎連絡協議会 (PCU-NC) Tel: 095-819-2252 ※入場無料・事前申込不要 |
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5月4日(金)、ブガイスキ議長(ポーランド)が冷静に「閉会」の宣言をすると、議場でも静かな拍手がおきて、2週間にわたる2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議第2回準備委員会が終了した。はたして、2020年のNPT再検討会議に向けて、大きな成果はあったのか。残された課題は何か。日本は「橋渡しの役割」を果たすことができたのか。サイドイベント等の情報を含めて総括した。>>続きを読む
2020年再検討会議第2回準備委員会は、いよいよ4日に最終日を迎えた。本会議ではすべての議論を終え、議長による会議の概要報告が採択にかけられた。すでにブログで報じているように、本会議での議論は低調で、特に大きな成果が見られないが(総括は別途ブログ最終回で紹介)、会期を通じて開催されている「サイドイベント」(政府やNGOが主催して特定のテーマで発表や意見交換を行う)は、なかなか盛況である。筆者は、会議後半だけの参加であったが、注目されるサイドイベントについて紹介したい。>>続きを読む