被爆70年記念 特別市民セミナー「核テロは防げるか:核の密輸問題と不拡散」
日時: | 2016年1月8日(金)18:30~20:00 |
場所: | 長崎歴史文化博物館1階ホール |
講師: | エレナ・ソコヴァ 教授(ジェームズ・マーティン不拡散研究センター副所長) |
主催: | 核兵器廃絶長崎連絡協議会(PCU-NC) |
共催: | 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) |
講演をするソコヴァ教授 | 会場の様子 |
「核テロは防げるか:核の密輸問題と不拡散」というタイトルのもと、ジェームズ・マーティン不拡散研究所の副所長であるエレナ・ソコヴァ先生にご講演いただきました。講演では、核テロリズムの4つのシナリオ(「核兵器所有国から既存の核兵器・爆弾を窃取し使用」「核分裂性物質を窃取又は購入し、簡易核兵器を製造」「核施設への攻撃」「放射性物質散布装置または放射能放出装置の製造及び爆破」)を示されました。また、核物質が現在どのように使用され、不正に取引されているのかを説明されました。さらに、現実に「イスラム国」のようなテロ組織が核兵器を使用したテロを実行できる可能性は低いものの、核テロをテロの手段として肯定しているグループもあり、警戒を怠るべきではないという点を強調されました。最後に現状の問題点として、「核の密輸が摘発されない可能性」や「多くの国で核セキュリティの文化が根付いていない」ことを話されました。
講演会には約60名が参加し、質疑応答では、多くの質問が寄せられました。
〈ソコヴァ教授講演動画〉・・・後日公開予定
※本講演会の内容は講演者及び対談者個人の意見を表すものであり、主催団体及び共催団体等の見解を示すものではありません。
北朝鮮の核実験をうけて:解説と見解 2016年1月8日(金)
2016年1月6日(水)、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、「水爆実験に成功」との声明を発表し、各地で人工地震が探知されていたことから、北朝鮮が核実験を行ったと判断された。本解説は、今回(北朝鮮では4回目)の核実験の技術的側面、今回の核実験の背景と目的およびその影響、北東アジアの非核化に向けて、の3つの視点から、一般市民をはじめ関心のある方々の参考とすべく、RECNA3教員(鈴木、広瀬、中村)でまとめたものである。