第3回「核なき未来」オピニオン募集! [ENG]
「核兵器に頼る国のリーダーへ ―今、あなたなら何を訴えますか?―」
ウクライナ、ガザの戦闘は未だ終わりを見せず、核戦争の火種が各地でくすぶり続けています。こうした中、2024年は、米国、ロシアの大統領選を筆頭に、核政策に大きな影響を与えうる国際的な「選挙イヤー」となりました。日本も解散総選挙の可能性があります。
核兵器を巡る危機的な情勢の中、今、核兵器に頼る国のリーダーにメッセージを送るとしたら、あなたなら何を訴えますか?核兵器保有国(※1)あるいは「核の傘」の下の国(※2)のリーダー(一人でも、複数でもかまいません)に宛てたメッセージを書いてみてください。
「U-20」(16歳以上20歳未満)、「U-30」(20歳以上30歳未満) の2つの部で、「核なき未来」に関するオピニオンを募集します。2024年のテーマは「核兵器に頼る国のリーダーへ ―今、あなたなら何を訴えますか?―」です。
最優秀賞と優秀賞を各部1名ずつに授与します。最優秀賞受賞者は長崎での授賞式(2024年9月21日(土))に招待します。また、最優秀受賞オピニオンは長崎新聞に掲載されます。
※1:ロシア、米国、中国、フランス、英国、パキスタン、インド、イスラエル、北朝鮮
※2:日本、韓国、オーストラリア、NATO非核兵器国(ベルギー、カナダ、デンマーク、アイスランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、トルコ、ギリシャ、ドイツ、スペイン、ポーランド、チェコ、ハンガリー、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、スロベニア、ブルガリア、ルーマニア、アルバニア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、フィンランド、スウェーデン)、ベラルーシ(ウクライナ侵攻後、ロシアは核兵器を配備したベラルーシにも核の傘を供与していると述べています。したがって、今回はベラルーシも対象国とします。)
【応募について】 | |
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■ | 資 格: |
① U-20の部(16歳以上20歳未満) ② U-30の部(20歳以上30歳未満) (2024年7月31日時点の年齢) 居住地・国籍は問いません。 |
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■ | 方 法: |
下記の書類をPDF形式で、下記宛先まで一括してE-mailに添付し提出してください。 (1)応募申請書 1部 [様式]※ダウンロード用 (2)オピニオン 1部 |
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※日本語又は英語。日本語2000文字程度、英語1000ワード程度。
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※オリジナル・未発表に限る。
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※「核兵器保有国」あるいは「核の傘」の下の国のリーダー(一人でも、複数でも可)に宛てたメッセージの形式をとること。どのリーダーに宛てたメッセージであるかをタイトル、あるいは文中で明確にすること。
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※授業の一環などで、学年、クラスでまとめて応募する場合は、学校側で推薦作品を少数に絞って応募すること。
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■ | 応募期間: |
2024年5月1日~7月31日(必着) | |
■ | 提 出 先: |
opinion@ml.nagasaki-u.ac.jp | |
※提出後1週間しても受領のお知らせが届かない場合は、下記【お問い合わせ先】までご連絡ください。【お問い合わせ先】のメールアドレスでは応募は受け付けませんのでご注意ください。
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【賞品・副賞】 | |
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■ | U-20の部: |
・最優秀賞 1名: 記念盾、副賞賞金3万円、長崎での授賞式に招待(国内受賞者のみ)
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・優秀賞1名: 記念盾、副賞賞金1万円
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■ | U-30の部: |
・最優秀賞 1名: 記念盾、副賞賞金5万円、長崎での授賞式に招待(国内受賞者のみ)
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・優秀賞1名: 記念盾、副賞賞金3万円
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【選考と発表】 | |
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■ | 選 考: |
審査委員会による厳正なる審査の上、最優秀賞2名、優秀賞2名を選定します。 | |
■ | 審査委員会: |
青来 有一(芥川賞作家)審査委員長
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グレゴリー・カラーキー(RECNA外国人客員研究員)英文審査小委員会委員長
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山田 貴己(長崎新聞社取締役編集局長、RECNA客員教授)副委員長
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中村 桂子(RECNA准教授)副委員長
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鈴木 達治郎(RECNA教授)
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中村 涼香(KNOW NUKES TOKYO共同代表)
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畠山 澄子(ピースボート共同代表)
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村上 文音(ナガサキ・ユース代表団9期生)
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■ | 審査基準: |
以下の項目で審査を行います。 ①論理が明確で矛盾がないこと、②事実に基づくこと、③独創性があること、④表現力があること |
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■ | 発表・授賞式: |
2024年9月21日(土)13:00~14:00 於:長崎大学 最優秀オピニオンは後日、長崎新聞に全文を掲載します。最優秀賞・優秀賞を含め受賞作品はRECNAウェブサイトに公表します。 |
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※応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、受賞作品の二次利用(掲載、出版など)は主催者(RECNA)に帰属します。
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主 催: 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
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協 力: 長崎新聞社
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後 援: 長崎県、長崎市、KTNテレビ長崎、NBC長崎放送、NCC長崎文化放送、NHK長崎放送局、NIB長崎国際テレビ
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※本事業は長崎大学核兵器廃絶研究センター寄附金により運営されています。
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【お問い合わせ先】
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
TEL:095-819-2164
E-mail: recna_staff@ml.nagasaki-u.ac.jp
Website: https://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/
この特別論文は、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。
包括的安全保障へのロードマップ再訪:
朝鮮半島における戦争リスクを削減するために
Leon Sigal, Morton Halperin, Peter Hayes,
Chung-in Moon, John Delury, Tom Pickering
「北東アジアにおける核使用リスクの削減にむけて」(NU-NEA)プロジェクト
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
アジア太平洋核不拡散・軍縮リーダーシップネットワーク(APLN)
ノーチラス研究所
2024年4月19日
NU-NEAプロジェクトでは、地域における核使用リスク削減にむけて政策提言をまとめたが、その一環として、重要課題について米ノーチラス研究所が発表した論文を、同研究所の好意により、本プロジェクトの成果として、ここに掲載する。
要 旨
本論文は、北東アジア地域の緊張を緩和させ、戦争を防止し、核戦争の脅威を根絶させることを含め、平和構築のための協力的安全保障の道にふたたび関係諸国を巻き込むために、北東アジアにおける「包括的安全保障」の概念を改めて検証するものである。第1節では、過去5年間で地域の安全保障環境が悪化している状況を解説する。第2節では、北朝鮮の核開発が地域にとって最大の脅威となっていることを説明し、著者たちが「包括的安全保障」を提唱した2018年当時と比べ、より間接的なアプローチを必要としていることを示す。第3節では、いかに南北朝鮮関係が敵意に満ちた関係に陥ってしまったか、そしてそれが急速に深刻な紛争に拡大していく可能性や、両国が外的な安全保障の変化と国内状況に応じたために、両国間の協力、情報共有などのチャネルがほとんど崩壊してしまっていることを分析する。第4節では、地域の緊張緩和につなげる4段階の行動、とくに朝鮮半島における行動、を提案する。具体的には: | |
1) 米中は下記の行動を暗黙の了解のもとで実施する。米国は韓国に対し、北朝鮮への敵対的行為や威嚇を抑制するよう要請し、中国は北朝鮮に対し、威嚇行動、特に核使用の威嚇を抑制するよう要請する。 2) 米国は北朝鮮に対し、一方的に安全の保障を明示し、中国は韓国に同様の意思表示を行う。 3) 米国は、中国に対し、「核兵器の使用は許されないものである」こと、そして地域の核保有国に対し、核態勢の見直しを含めた非核兵器地帯設立に向けた対話を始めることについて共同声明を出すことを提唱する。 4) 米国と韓国は、北朝鮮に対し、核開発を抑制することの利益を明確に示す。北朝鮮にとってのメリットとしては、安全保障の向上、先進情報技術や宇宙サービスへのアクセス、地域やグローバルな体制への組み込みとそれによる国際的地位の向上などがあげられる。 |
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第5節では、結論として、「抑止の強化」は悪循環を呼び、その結果戦争の抑止どころか戦争の可能性を高めてしまうことを示す。朝鮮半島における緊張緩和の向上は、北東アジアの他の地域における協力的安全保障を促進し、朝鮮半島の非核化と包括的な安全保障の実現に必要な状況を再び作り出すことにつながるだろう。 |
キーワード: 包括的安全保障、協力的安全保障、緊張緩和、非核兵器地帯
著者紹介:
レオン・シガール氏(Leon Sigal)は、北東アジア協力的安全保障プロジェクトのリーダー。モートン・ハルペリン氏(Morton Halperin)は、外交及び市民権・自由の米国の専門家。ピーター・ヘイズ氏(Peter Hayes)はノーチラス研究所所長で、シドニー大学国際安全保障研究センターの名誉教授。文正仁氏(Moon Chung-in)は、韓国延世大学政治学名誉教授、ジョン・デルーリ氏(John Delury)は、韓国延世大学中国研究准教授、トーマス・ピカリング氏(Thomas Pickering)は、元米国大使。
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
英語版のみとなりますが、全文(PDF)は こちら からご覧いただけます。
◆本プロジェクトの概要は こちら
◆本プロジェクトの特別論文の一覧は こちら
この特別論文は、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。
行動による軍備管理と東アジア
Ulrich Kühn and Heather Williams
「北東アジアにおける核使用リスクの削減にむけて」(NU-NEA)プロジェクト
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
アジア太平洋核不拡散・軍縮リーダーシップネットワーク(APLN)
ノーチラス研究所
2024年4月16日
「北東アジアにおける核使用リスク削減(NU-NEA)」プロジェクトでは、地域における核使用リスク削減にむけて政策提言をまとめたが、その一環として、重要課題について専門家に特別論文を依頼した。本論は英文学術誌Journal for Peace and Nuclear Disarmament (J-PAND)に掲載(https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/25751654.2024.2337965)されたものである。
要 旨
キーワード:
核兵器、米国、中国、責任ある行動、軍備管理
著者紹介:
ウルリッチ・クーン氏(Ulrich Kuhn)は、独ハンブルグ大学平和研究と安全保障政策研究所、軍備管理と先進技術プログラムのリーダー。
ヘザー・ウィリアムス氏(Heather Williams)は、米国国際戦略研究所(CSIS)、核問題プロジェクトのディレクター、および国際安全保障プログラムのシニア・フェロー。
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
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長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)では、2021年度より、ノーチラス研究所、アジア太平洋核軍縮・不拡散リーダーシップネットワーク(APLN)との国際共同研究として、「北東アジアにおける核使用リスク削減(NU-NEA)」プロジェクトに取り組んできました。北東アジア地域にて、どのような条件下なら核兵器が使われてしまうのか。万が一使われてしまったらどのような影響が出るのか。このような問に答えることで、核抑止論のもつ潜在的リスクを明らかにし、二度と核兵器が使われないよう具体的施策への提言につなげることが大きな目的です。
この度,このプロジェクトの最終報告書「What should be done? Practical Policies to Prevent Nuclear Catastrophe」(核の惨禍を防ぐ現実的な政策:何をすべきか?)(英文)(要旨のみ日本語訳)を発表いたしました。報告書では、過去3年間の成果を踏まえ、核使用リスクを削減し、二度と核の惨禍を防ぐための現実的な政策を、段階別・国別に、多くの提言を行っています。
「What should be done? Practical Policies to Prevent Nuclear Catastrophe」 (核の惨禍を防ぐための現実的な政策:何をすべきか?)【英語・全文(PDF)】※4/15修正版に差し替え |
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【日本語・要旨(PDF)】 【英 語・要旨(PDF)】 【中国語・要旨(PDF)】 【韓国語・要旨(PDF)】 【ロシア語・要旨(PDF)】 ※4/15修正版に差し替え |
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◆本プロジェクトのページは こちら
RECNAニューズレター Vol.12 No.2 (2024年3月31日発行)
「被爆の実相のオンライン化・デジタル化」事業の今後 - 林田 光弘 大きく育ちつつあるJ-PAND:朝長万左男先生のインタビューを交えて 2023年度の市民講座と特別市民セミナー 「北東アジアにおける核使用リスクの削減 (NU-NEA)」 プロジェクトを総括して RECNA研究会報告:UCS,SIPRI,UNIDIRとの交流 ナガサキ・ユース代表団 12期生 活動開始 [全文閲覧] |
この特別論文は、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。
国際法下における核の威嚇(パートⅡ):法の適用について
Anna Hood and Monique Cormier
「北東アジアにおける核使用リスクの削減にむけて」(NU-NEA)プロジェクト
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
アジア太平洋核不拡散・軍縮リーダーシップネットワーク(APLN)
ノーチラス研究所
2024年3月8日
RECNA, Nautilus Institute, Asia Pacific Leadership Network for Nuclear Non-proliferation and Disarmament (APLN)共催による共同研究「北東アジアにおける核使用リスク削減(NU-NEA)」プロジェクトでは、重要課題について専門家に特別論文の執筆を依頼した。今回は、Journal for Peace and Nuclear Disarmament (J-PAND)に掲載された論文を2回に分けて掲載するものである。
要 旨
キーワード:
核兵器、国際法、武力による威嚇、核の威嚇
著者紹介:
アンナ・フード(Anna Hood)博士は、オークランド大学(オーストラリア)法学部准教授。主な研究分野は国際法と安全保障、国際軍備管理法。特に、核兵器に関する国際法が専門で多くの論文を発表。国際法に関する研究のみならず、多くの市民団体、シンクタンク、そして政府のアドバイザーを務めている。主要著書・論文に「Disarmament Law: Reviving the Field」(Rutledge, 2020)(共編者)。
モニカ・コルミエ(Monica Cormier)博士は、モナシュ大学(オーストラリア)法学部上級講師。主な研究分野は国際法における管轄や免責、核不拡散に関する法的課題。主要著書・論文として、The Jurisdiction of the International Criminal Court over Nationals of Non-States Parties (Cambridge University Press, 2020) and ‘Can Australia Join the Nuclear Ban Treaty without Undermining ANZUS?’ (Melbourne University Law Review, 2020, co-authored with Anna Hood).
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
英語版のみとなりますが、全文(PDF)は こちら からご覧いただけます。
◆本プロジェクトの概要は こちら
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この特別論文は、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。
国際法下における核の威嚇(パートI):法的枠組みについて
Anna Hood and Monique Cormier
「北東アジアにおける核使用リスクの削減にむけて」(NU-NEA)プロジェクト
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
アジア太平洋核不拡散・軍縮リーダーシップネットワーク(APLN)
ノーチラス研究所
2024年3月1日
RECNA, Nautilus Institute, Asia Pacific Leadership Network for Nuclear Non-proliferation and Disarmament (APLN)共催による共同研究「北東アジアにおける核使用リスク削減(NU-NEA)」プロジェクトでは、重要課題について専門家に特別論文の執筆を依頼した。今回は、Journal for Peace and Nuclear Disarmament (J-PAND)に掲載された論文を2回に分けて掲載するものである。
要 旨
核兵器使用の威嚇に関する国際法的な位置づけは明確ではない。本論文では、核の威嚇を禁止する既存の国際法について概観し、その限界について解説する。具体的には、核兵器国による一方的な消極的安全保証、核の威嚇を禁止する国際合意(核兵器禁止条約[TPNW]、非核兵器地帯、1994年ブタペスト合意を含む)、jus ad bellum(戦争そのものを禁止する)体制における核威嚇に関する規則、jus in bellow(正しい戦争行為)体制における核威嚇に関する規則などを検証する。これらの国際法下における核威嚇に関する解釈には意見の相違が存在するが、本論文ではその相違と意義について解説を行う。そして、既存の国際法に存在する隙間(ギャップ)を明らかにする。本論文は、2本のシリーズによる1本目の論文である。
キーワード:
核兵器、国際法、武力による威嚇、核の威嚇
著者紹介:
アンナ・フード(Anna Hood)博士は、オークランド大学(オーストラリア)法学部准教授。主な研究分野は国際法と安全保障、国際軍備管理法。特に、核兵器に関する国際法が専門で多くの論文を発表。国際法に関する研究のみならず、多くの市民団体、シンクタンク、そして政府のアドバイザーを務めている。主要著書・論文に「Disarmament Law: Reviving the Field」(Rutledge, 2020)(共編者)。
モニカ・コルミエ(Monica Cormier)博士は、モナシュ大学(オーストラリア)法学部上級講師。主な研究分野は国際法における管轄や免責、核不拡散に関する法的課題。主要著書・論文として、The Jurisdiction of the International Criminal Court over Nationals of Non-States Parties (Cambridge University Press, 2020) and ‘Can Australia Join the Nuclear Ban Treaty without Undermining ANZUS?’ (Melbourne University Law Review, 2020, co-authored with Anna Hood).
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
英語版のみとなりますが、全文(PDF)は こちら からご覧いただけます。
◆本プロジェクトの概要は こちら
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第41回 RECNA研究会
「核兵器は過去の遺物か?―ロシア・ウクライナ戦争からの核政策への教訓」
日時: 2024年3月12日(火)9:00-11:00
場所: オンライン(Zoomウェビナー)
講師:パヴェル・ポドヴィッグ博士
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以来、安全保障政策における核兵器や核抑止の役割について、国際的な議論が続いています。この度、ロシアの核政策の世界的第一人者であられるパヴェル・ポドヴィッグ博士が長崎を訪問されるにあたり、RECNAで講演をしていただけることになりました。核抑止や核兵器の役割について、あらためて考察を深めるよい機会になるかと思います。ぜひ皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
使用言語: | 英語(通訳は付きません) |
申込方法: | こちら からお申込みください〔締切:3月11日(月)〕 |
お問合せ: | 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) Tel: 095-819-2164/Fax: 095-819-2165 recna_staff@ml.nagasaki-u.ac.jp |
講演要旨
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻とその後の軍事対立の中で、核兵器の果たした役割や、核抑止や軍事戦略や戦争における政治的武器としての核兵器の価値について、重要な疑問を提起した。結論から言えば、その価値は極めて限定的であるとの示唆を得る根拠が十分にある。核保有国にとって、核兵器のもたらす国家安全保障上の価値は明らかではなく、核兵器への依存はかえって国家安全保障を損なうことにつながるのである。
講演者プロフィール
パヴェル・ポドヴィッグ (Pavel Podvig) |
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パヴェル・ポドヴィッグ博士は、国連軍縮研究所(UNIDIR)の上席研究員で、現在ジュネーブにて「ロシアの核戦力」プロジェクトのリーダー。米プリンストン大学科学と安全保障プログラム研究員、国際核物質パネルメンバーでもある。ロシア物理技術大学(MIPT)卒、政治学博士(モスクワ国際経済関係大学)。2008年にロシアに関する研究への貢献により米物理学会「レオ・シラード賞」受賞。 |
北朝鮮の核戦略:核ドクトリンの進化と今後の展望
Anastasia Barannikova
2024年2月28日
PSNA2では英文書籍「Getting to Zero in Northeast Asia: The Nuclear -Weapon-Free Zone as a Vehicle for Change」(仮題)の発刊を目指して研究活動を続けているが、その一環として、重要課題について専門家に特別論文を依頼した。本論は今年度唯一の特別論文である。
要 旨
過去10年間ほど、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、核兵器とミサイル技術開発で驚くような進歩を見せた。そのような進歩は、明確な核戦略と、国家安全保障政策に占める核兵器とその使用に関する明確なビジョンなしには実現しなかっただろう。事実、北朝鮮における核兵器の役割やその使用について、理解を深めるためには、核戦略の分析が必要となる。同時に、核戦略や核兵器・ミサイル開発がどのように進化していくかについての仮説は、プロバガンダを目的とした宣言的な政策等よりも、現実の戦略分析に基づくことが必要だ。そのために、北朝鮮の最も認められる核ドクトリンを明示し、技術的能力と合わせることによって、北朝鮮のハイブリッド核戦略(通常兵器と核兵器の複合戦略)の現実を明らかにし、将来の展望を示唆することとする。
キーワード:
北朝鮮、核戦略、核ドクトリン、技術能力、宣言的・運用教義、宣言的・内政的戦略
著者紹介:
アナスタシア・バラニコヴァ博士(Anastasia Barannikova)は、ADMネヴェルスコイ海洋大学(ウラジオストック、ロシア)の空間兵站研究所の研究員(Research Fellow)。同大学歴史博士号。博士の主要研究分野は北東アジアの地域安全保障と核不拡散問題、特に朝鮮半島、北朝鮮の外交及び国内政治、北朝鮮の核・ミサイルプログラムと核態勢、核ドクトリン。
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
英語版のみとなりますが、全文(PDF)は こちら からご覧いただけます。
※ 修正版に差し替え(3/15)
「被爆の実相の伝承」のオンライン化・デジタル化事業成果報告会 - 被爆前の日常を想像する
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)と国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館では、2021年より「被爆の実相の伝承」のオンライン化・デジタル化事業に取り組んできました。3年間の取り組みを振り返るトークイベントを開催します。
※オンライン(ZOOM)参加ご希望の方はこちらからお申込みください。(申込終了しました)
■プログラム
14:15-15:00 トークセッション①
「被爆前後の航空写真を使用したデジタルマップの活用」
登 壇:全 炳徳(情報データ科学部 教授/RECNA兼務教員)
15:10-15:55 トークセッション②
「被爆前の日常を伝えるデジタル教材づくり」
登 壇:宮崎 園子(フリーランスライター:広島在住)
佐々木 亮(フリーランスライター:福岡在住)
事業概要説明&トークセッションの進行:林田 光弘(RECNA特任研究員)
<お問い合せ>
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)[担当]林田
電話:080-8040-3656
hayashida-m@nagasaki-u.ac.jp