2024年7月2日
この特別論文は、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。
「核先制不使用」は米中間の核リスク削減に今でも役に立つ
Adam Mount
「北東アジアにおける核使用リスクの削減にむけて」(NU-NEA)プロジェクト
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)
アジア太平洋核不拡散・軍縮リーダーシップネットワーク(APLN)
ノーチラス研究所
2024年7月2日
NU-NEAプロジェクトでは、地域における核使用リスク削減にむけて政策提言をまとめたが、その一環として重要課題について専門家に委託した論文の中で、すでにJournal for Peace and Nuclear Disarmamentに発表されたものを公表する。
要 旨
「核先制不使用」宣言は、米中の核危機状況を根本的に変える可能性は少ない。中国の核軍拡により、自国の長期にわたる「(先制不使用)宣言政策」の意義と持続性に深刻な疑念が起きている。しかし、「先制不使用」は、米中間における核リスク削減に依然重要な役割を果たしうる。第一に、両国とも、先制使用への依存を減らしていくための現実的な計画や態勢を整えることができる。第二に、先制不使用に関する両国間の議論は、それぞれの国における核兵器の役割について貴重な対話の場を提供することができる。実際に、ただ宣言することよりも、その議論をすることがより良い結果をもたらすことができる。
キーワード: 核兵器、先制不使用、中国
著者紹介:
アダム・マウント博士は、全米科学者同盟(FAS)の上級研究員である。博士の研究分野は米国の核戦略、通常兵器による抑止、先進的な外交政策である。博士は、リード・カレッジで学士号を取得、ジョージタウン大学政府学科で終始、並びに博士号を取得している。
この論文は本人の分析であり、所属機関の研究とは無関係である。
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