2020年2月25日
日時: |
2020年2月15日(土) 13:30-16:30 |
場所: |
長崎大学文教キャンパス 教養教育棟A-14教室(A-13より変更) |
演題: |
RECNA長崎被爆・戦後史研究会 公開・総括シンポジウム「私たちは何を継承すべきか―長崎の被爆・戦後史研究から見えてくるもの」 |
主催: |
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) |
2017年以降RECNAが主催してきた「長崎被爆・戦後史研究会」の集大成として、同研究会としては初の公開シンポジウム「私たちは何を継承すべきか―長崎の被爆・戦後史研究から見えてくるもの」を開催しました。
この日のシンポジウムの目的は、核兵器廃絶を視野に入れた「原爆/被爆体験の継承」を考える際、そもそも「何を継承すべきか?」という問いでした。これは、「どう」継承するか、という方法をめぐる議論に比べると、比較的無視されてきた観点だと言えます。
第一部では、四條知恵氏がアーカイブズ(記録資料保存)の観点からの「継承」について、深谷直弘氏が長崎の語り継ぎ実践について、根本雅也氏が原爆被害者調査を通じてみえる「継承されていないもの」について、桐谷多恵子氏が沖縄や浦上カトリックの被爆者について、それぞれ報告しました。
第二部では、新木武志氏、冨永佐登美氏の2人のコメンテーターから、被爆証言や聞き取り、体験の「継承」をめぐるコメントが出され、第一部の4人のパネラーから応答があった後、会場との討論に移りました。会場には、普段様々な場で「継承」の実践をされている方々が多数集い、それぞれの問題関心からパネラーに鋭い質問を投げかけているのが印象的でした。
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新木武志氏 |
冨永佐登美氏 |
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パネラー |
司会の山口響氏 |
最後に、これまでの「長崎被爆・戦後史研究会」を今後は「核遺産・核政策研究会」へと発展させて、核兵器をめぐる社会的実践と核政策の相互作用についての分析へと進んでいきたい旨の提案が鈴木達治郎RECNA副センター長からなされて、シンポジウムは終了しました。
来場者は75人にのぼりました。
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鈴木達治郎RECNA副センター長 |
会場の様子 |
報告書(2020年6月発行)
長崎被爆・戦後史研究会主催 公開・総括シンポジウムの記録
「私たちは何を継承すべきか 長崎の被爆・戦後史研究から見えてくるもの」
[報告書全文:PDF]
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※ 本シンポジウムの内容は、登壇者等個人の意見を表すものであり、主催団体の見解を示すものではありません。