2019年10月8日
日 時: | 2019年9月28日(土)13:30~15:30 |
場 所: | 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 交流ラウンジ |
講 師: | 青来 有一(芥川賞作家 / RECNA客員教授) |
主 催: | 核兵器廃絶長崎連絡協議会(PCU-NC) |
共 催: | 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) |
講演をする青来有一氏 | 司会の吉田文彦教授を交えての質疑応答 |
2019年度第3回となる核兵器廃絶市民講座「核兵器のない世界を目指して」が、9月28日(土)に国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館交流ラウンジにて行われました。
「核時代の文学-原爆文学のそれから-」と題し青来有一氏 (芥川賞作家/RECNA客員教授)が講師を務めました。
青来氏は、広島や長崎で被爆した原民喜や太田洋子、林京子の三人の作家をとりあげ、彼らが被爆経験をどう小説に書いたのかをたどり、被爆した経験がない人間が、原爆文学をこれからどのように書き継いでいくことができるのか、核時代の文学の可能性について考えを述べられました。多くの人々が原爆文学に関心を持ってくれなくなった現在、被爆体験をただ「継承」していくのではなく、その体験を世代や地域を越えて、多くの人々が語り合い「共有」することで、核の時代の新しい想像力もひろげることができるとして、今後はそのきっかけとなるように、現在の核兵器を巡る現状や危機感を作品にとりいれ、今の身近な問題として核時代の新しい原爆小説を書いていきたいと決意を語り、「核があるかきり、書くべきだ」と訴えました。
講座には約80名の市民が集まり、講演後の「RECNAと語ろう」では、市民・学生による熱い意見交換が行われました。
※本講演会の内容は講演者及び対談者個人の意見を表すものであり、主催団体及び共催団体等の見解を示すものではありません。