2020年10月8日

長崎大学核兵器廃絶研究センター年報 2019

はじめに
・混迷の中での、核廃絶への持続的挑戦

RECNA活動報告(2019年4月1日~2020年3月31日)

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あとがき

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RECNAニューズレター Vol.9 No.1 (2020年9月30日発行)

Newsletter_J-9-1   対談シリーズ「核・コロナ・気候変動 ― 問題の根っこにあるもの」
― 吉田 文彦

ポリシーペーパー「NPT発効50年:『核のある世界』に立ち向かう」2020年7月
― 鈴木 達治郎

「軍縮教育」に関する共同研究
― 中村 桂子

令和2年 長崎平和宣言 75年目の「核のある世界」
― 広瀬  訓

活動を振り返って
― ナガサキ・ユース代表団第8期生

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このワーキングペーパーは、「被爆75年記念事業 ナガサキ・核とパンデミック・シナリオプロセス」のために執筆されたもので、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。


長崎の声:75年間の体験
 
Masao Tomonaga

(要旨)
 核兵器の時代は1945年から始まった。我々長崎の被爆者は、73,000人が人類として最初の犠牲者となった。1947年には冷戦が勃発し、1992年にいたるまで、長期の冷戦時代を74,000人が生き抜いてきた。1955年ごろから、被爆者は反核運動の誕生を目のあたりにしてきた。1962年のキューバ危機は、日本全体を衝撃で襲った。核戦争の恐怖を初めて体験したのである。その時、人類を滅亡させることのできる究極の武器を、人類史上初めて保有したことを私たちは認識したのだ。
 1965年の部分的核実験禁止条約(PTBT)、1970年に発効した核拡散防止条約(NPT)といった、いくつかの良い兆候もあった。1987年には、米・旧ソ連との間で中距離弾道ミサイル(INF)全廃条約も締結された。この条約の結果、1990年代には核弾頭数が大幅に削減された。しかし、同じ時期、私たちは「相互確証破壊(MAD)」理論に基づき、核攻撃を避ける目的で両国が巨大な核戦力を維持するという「核抑止戦略」を確立してしまったのである。1989年の冷戦終了は、熱い戦争を呼び起こすことはなかったが、「核抑止政策」という強力な枠組みが構築され、それが現在までも維持されてきたのだ。
 2010年以降、NPTレジームは少しずつその効力を失ってきた。その結果、核軍縮も停滞した。被爆者と核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のようなNGOは、強力な団結力をもって核兵器禁止条約(TPNW)のために立ち上がり、2017年に見事にその成立に成功したのである。いま、核兵器廃絶に向けて、NPT支持者とTPNW推進者との間に広がる危険な分断という、新たな課題に私たちは挑戦しなければいけない。この分断を埋めるためには、政府の核保有政策を放棄させるために、市民社会、特に核保有国の市民の力が必要である。数多くの苦難を乗り越えてきた長崎の声を聴かなければいけないのだ。
 核兵器のない世界を実現するには、相互に補完しあうNPTとTPNWを一つの条約のように機能させることがカギとなる。今後開かれるNPT再検討会議やTPNWの締約国会議は、信頼醸成、対話、そして新型コロナ感染症(COVID-19)や気候変動対応で見られた科学的協力などを進めていく最高の舞台となるだろう。意図的か事故によるかに拘わらず、人類を滅亡させる核戦争を防止するためには、今後25年間が極めて重要な時期となる。最も重要な体験をしている我々被爆者は、被爆100周年を迎える年までにすべていなくなってしまう。核兵器のない世界を実現することが、21世紀の人類にとって、最も重要な課題なのだ。

キーワード: 核時代、被爆者、冷戦、NPT、TPNW、市民社会、信頼醸成、核なき世界

著者紹介: 朝長万左男博士は自身も被爆者で、爆心地から2.5kmのところで被爆。長崎大学医学部を1968年に卒業。血液学と白血病治療を専門とする内科医として治療に当たるとともに、放射線被曝が悪性腫瘍を誘引するメカニズムについての研究に取り組んだ。長崎大学引退後は、日本赤十字社長崎原爆病院の院長に就任し、2012年からは純心聖母会恵みの丘長崎原爆ホーム診療所所長を務める。2019年には、長崎県被爆者手帳友の会(会員数2000人)会長に選出された。核戦争防止国際医師会議(IPPNW)国際副会長(北東アジア地域)、核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員長、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)メンバー、被爆者で放射線医者、「長崎の鐘」の著者である永井隆博士に捧げられた如己の会会長。

英語版のみとなりますが、全文(PDF)こちら からご覧いただけます。

 

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2020年10月6日

このワーキングペーパーは、「被爆75年記念事業 ナガサキ・核とパンデミック・シナリオプロセス」のために執筆されたもので、RECNA、ノーチラス研究所、アジア太平洋核不拡散・軍縮ネットワーク(APLN)のウエブサイトに同時に公開されます。国際著作権許可4.0 に基づいて公開されます。


米大統領・議会選挙とポスト・パンデミック時代の世界の核秩序
 
Leon Sigal

(要旨)
 米国の政治力と威厳はここ数年減少してしまったかもしれないが、国際機関・制度、同盟関係、そしてマスメディアでは依然重要な役割を演じている。したがって、だれが次の米国大統領に就任するか、そしてどちらの政党が議会を支配するかは、世界の核秩序にとって極めて重要だ。しかし、可能性が低いものの、もしドナルド・トランプが選挙結果に抵抗して今の地位にとどまることに成功するようなことがあれば、失望した選挙民による強烈な反対運動が暴動化する可能性は否定できない。
 核兵器問題は、専門家が考える難しい問題だと、多くの人が考えている。大衆運動は政策変更を必ずしも保証するものではない。しかし、最近の3つの有意義な出来事を思い出してほしい。部分的(地上)核実験禁止条約、中距離弾道ミサイル(INF)全廃条約、そしてベルリンの壁崩壊、これらは多くの国における大衆運動がなければ実現しなかった。NGOが組織する市民運動は、一部の国における核兵器開発や政府間合意の監視を推進する役割を果たしてきたのである。
 新型コロナ感染症(COVID-19)、経済不況、人種差別、気候変動といった問題に、一般市民が関心を集めているのも無理はない。しかし、その影響もあって、質的な核軍拡により危機管理の安定性が損なわれ、それを防ぐための軍縮分野の国際協力が阻害されていることは問題だ。一方で、トランプ大統領がもたらした、二つの良い影響は今後とも継続する可能性が高い。トランプ大統領は、そもそもどんな戦争にも米国が巻き込まれるのを望んでいないため、核戦争に導くような対立をさらに悪化させることはしないだろう。また、北朝鮮の核開発を抑制するための交渉も継続するだろう。ただし、北朝鮮の厳しい要求をトランプ大統領が飲む覚悟があるとは思えない。
 対立候補である、ジョー・バイデン氏も、トランプ大統領と同様の難しい課題に直面するだろう。人事こそが政策そのものであり、バイデン政権が誕生すれば、オバマ前大統領時の政府高官が再びスタッフとして就任するだろう。ということは、同盟関係を重視し、国際協力を進める政策に戻るということだ。バイデン氏がオバマ前大統領時代の「核兵器近代計画」を抑制するかどうかはわからない。しかし、トランプ氏とは異なり、イラン核合意(JCPOA)を復活させるために最善を尽くすだろう。そうなれば、イランの核開発を抑制するのみならず、サウジアラビアの核開発も抑えることにつながるだろう。また、新戦略兵器削減条約(新START)も延長する方向で努力するだろうし、中国とも技術的な対話をはじめ、オープンスカイ条約も破棄することはないだろう。

キーワード: バイデン、トランプ、危機安定性、国際環境、イラン核合意(JCPOA)、新戦略兵器削減条約(新START)、核軍拡競争、オープンスカイ

著者紹介: シーガル博士は、米ニューヨークにある北東アジア協調安全保障プロジェクトのディレクター。過去20年以上にもわたり、北朝鮮とのトラック2(非政府機関による外交)に参加してきた。1985―95年ニューヨーク・タイムズ紙の論説委員。1979年米国務省政治軍事局の国際情勢フェロー、1980年は同局長の特別補佐を担当。1972-74年ブルッキングス研究所外交研究部門ロックフェラーヤング・スカラー。この他、過去プリンストン大学、コロンビア大学等でも教鞭をとっている。主要著書に、”Fighting to a Finish: The Politics of War Termination in the United States and Japan, 1945”, “Disarming Strangers: Nuclear Diplomacy with North Korea”,などがある。

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