2015年のNPT再検討会議が土壇場で決裂し、最終文書が採択されなかった直接の原因は中東問題であった。これは、1995年にNPTの無期限延長が合意された際に、中東から核兵器を含むすべての大量破壊兵器を撤去し、中東を非大量破壊兵器地帯とするという、いわゆる中東決議が同時に全会一致で採択されていたことが背景にある。2010年には、中東の非大量破壊兵器地帯化へ向けての国際会議を開催するという合意が一度は成立したものの、結局会議は開催されず、中東の非大量破壊兵器地帯構想実現へ向けては、採択から20年以上実質的に何の進展もない状態である。>>続きを読む
新着情報What’s New
2018年5月4日
2018年5月2日
4月27日、ムン・ジェイン(文在寅)韓国大統領とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)にて首脳会談を開き、その成果として「板門店宣言」を発表した。この歴史的宣言を、RECNAとしては、北東アジアの平和と非核化につながる第一歩として高く評価する。一方で、この宣言に含まれていない点については、今後の米朝会談、南北対話の推移を見守る必要があり、なお慎重で冷静な分析が必要である。
2018年5月1日
今回の準備委員会では二つの新しい展開が見られる。一つは2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」への言及であり、もう一つは「核軍縮・不拡散とジェンダー」である。>>続きを読む
2020年の再検討会議へ向けての第2回準備委員会も前半を終了し、またクラスターⅠの議題である核軍縮に関する検討は一応終了した。率直に言って、中身のある議論らしい議論はほとんどなく、シリア情勢やヨーロッパの中距離核ミサイル禁止条約(INF条約)をめぐり、米露の間で冷戦時代と彷彿とさせるような激しいやりとりがあったのを除けば、概して「低調」な一週間であった。>>続きを読む
2018年4月27日
2016年11月に発足した「北東アジアの平和と安全保障に関するパネル(PSNA)」の第3回会合を、2018年5月31日(木)~6月1日(金)においてモスクワ(ロシア)で行います。プログラム(暫定)と参加者リスト(暫定)は以下からご覧ください。