5月4日(金)、ブガイスキ議長(ポーランド)が冷静に「閉会」の宣言をすると、議場でも静かな拍手がおきて、2週間にわたる2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議第2回準備委員会が終了した。はたして、2020年のNPT再検討会議に向けて、大きな成果はあったのか。残された課題は何か。日本は「橋渡しの役割」を果たすことができたのか。サイドイベント等の情報を含めて総括した。>>続きを読む
新着情報What’s New
2018年5月5日
2020年再検討会議第2回準備委員会は、いよいよ4日に最終日を迎えた。本会議ではすべての議論を終え、議長による会議の概要報告が採択にかけられた。すでにブログで報じているように、本会議での議論は低調で、特に大きな成果が見られないが(総括は別途ブログ最終回で紹介)、会期を通じて開催されている「サイドイベント」(政府やNGOが主催して特定のテーマで発表や意見交換を行う)は、なかなか盛況である。筆者は、会議後半だけの参加であったが、注目されるサイドイベントについて紹介したい。>>続きを読む
2018年5月4日
2015年のNPT再検討会議が土壇場で決裂し、最終文書が採択されなかった直接の原因は中東問題であった。これは、1995年にNPTの無期限延長が合意された際に、中東から核兵器を含むすべての大量破壊兵器を撤去し、中東を非大量破壊兵器地帯とするという、いわゆる中東決議が同時に全会一致で採択されていたことが背景にある。2010年には、中東の非大量破壊兵器地帯化へ向けての国際会議を開催するという合意が一度は成立したものの、結局会議は開催されず、中東の非大量破壊兵器地帯構想実現へ向けては、採択から20年以上実質的に何の進展もない状態である。>>続きを読む
2018年5月2日
4月27日、ムン・ジェイン(文在寅)韓国大統領とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)にて首脳会談を開き、その成果として「板門店宣言」を発表した。この歴史的宣言を、RECNAとしては、北東アジアの平和と非核化につながる第一歩として高く評価する。一方で、この宣言に含まれていない点については、今後の米朝会談、南北対話の推移を見守る必要があり、なお慎重で冷静な分析が必要である。
2018年5月1日
今回の準備委員会では二つの新しい展開が見られる。一つは2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」への言及であり、もう一つは「核軍縮・不拡散とジェンダー」である。>>続きを読む