高濃縮ウランの保有量

（2013年末のデータ）

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国名	軍事用(トン)	民生用(トン)
ロシア	646.0	20.0
	1949年から生産を開始し、87年か88年には生産を停止した模様。89年に生産停止を公式発表。高濃縮ウランの全生産量は累積で1,130～1,370トンとみられる。その後2013年までに解体核兵器からの500トンの高濃縮ウランを低濃縮ウランに希釈（93年の米ロ合意に基づく）。その結果、軍事用としては525トン～765トンを保有していると推定される。このうち30トン前後が原子力軍艦の原子炉燃料用である。	4基のプラントを所有。
米国	512.0	83.0
	核兵器用の製造は1964年に、原子力艦の核燃料の製造は1992年に終了。累積生産量（原子力艦へのリサイクル分を除く）は約850トン。これまでに141トンが希釈済み。 2012年末の保有量は核兵器用が260トン、原子力艦核燃料（使用済を含む）が252トン。過去の生産量、在庫量を96年及び2004年に公表済み（民生用を含む）。	20トンは宇宙、研究用。63トンは兵器用として余剰と公表した分で今後，希釈される。 1基の大型プラントを所有。
フランス	26.0	4.6
	1996年に製造中止。過去の生産量等は未公表。トリチウム製造炉で5〜7トンを，核実験で2〜4トンを使用し，現在の保有量は20〜32トン。	公表値（2012年8月3日）。 1基の大型プラントを所有
中国	16.0
	2基の軍事用濃縮プラントを所有、1基は1980年、2基目は1987年に製造停止と見られる。累積生産量は16～24トンと推定。現在の保有量は12〜20トン。	国産プラント1基、ロシアから輸入した遠心分離プラント2基を所有。
英国	19.8	1.4
	自国での累積生産量は9~13トン、米国からの提供が14~16トン、合計で2002年までに約25トンを取得した。95年に「すべての軍事用核物質の生産を停止」と発表。その後、原子力艦の核燃料に3.3トン，核実験に0.7トン，研究用に0.7トンが使用された。その後0.7トンが使用された。	公表値（2014年8月15日）。主に研究炉用。 1基の大型プラントを所有。
イスラエル	0.3
	数百キログラムの高濃縮ウランを秘密裏に米国原子力艦用燃料製造工場から入手したとの情報がある。
パキスタン	3.0
	1974年より生産開始。オランダのURENCO工場から技術を盗取した模様。中国から50kgの高濃縮ウランを入手との情報あり。累積で3トン程度の生産があるとみられるが、詳細は不明。現在も生産中とみられる。現在の推定在庫量は1.8〜4.2トン。
インド	2.4
	現在も製造中で，保有量は30％濃縮ウラン1.5〜3.3トン（90％濃縮ウラン0.5〜1.3トン相当）。
北朝鮮
	パキスタンから技術支援。2010年時点で2000台の遠心分離機を保有しているとの情報。詳細は不明。
非核保有国		15.0
		カザフスタン　　10.47~10.82 日本　　　　　　1.2~1.4 ドイツ　　　　　1.23 オランダ　　　　0.73~0.81 ベルギー　　　　0.70~0.73 南アフリカ　　　0.6 カナダ　　　　　0.5以下イタリア　　　　0.10~0.12 ベラルーシ　　　0.08~0.28 ボーランド　　　0.01超アルゼンチン　　0.008以下イラン　　　　　0.007 スイス　　　　　0.005~0.010 ウズベキスタン　0.005 ノルウェー　　　0.001~0.009 オーストラリア　0.002 ガーナ　　　　　0.001 ナイジェリア　　0.001 シリア　　　　　0.001 ジャマイカ　　　0.001
合計	1225.5	124.0

軍事用とは核兵器内にあるか、核兵器に使用する目的の高濃縮ウラン、または原子力推進軍艦の原子炉燃料用に用いられる高濃縮ウラン（使用済みを含む）をいう。
民生用とは、研究・試験炉の燃料中の高濃縮ウラン、及び軍事目的としては余剰と公表された高濃縮ウランをいう。

作成：RECNA核分裂性物質データ追跡チーム

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【参考文献】

Federal Republic of Germany, 2014: INFCIRC/549/Add.2/17 (21 August 2014), http://www.iaea.org/sites/default/files/infcirc549a2-17.pdf

French Republic, 2014: INFCIRC/549/Add.5/18 (15 August 2014), http://www.iaea.org/sites/default/files/infcirc549a5-18.pdf

Harold A. Feiveson, Alexander Glaser, Zia Mian, & Frank von Hippel: “Unmaking the Bomb,” MIT Press, 2014.

IPFM, 2013: “Global Fissile Material Report 2013: Increasing Transparency,” http://fissilematerials.org/library/gfmr13.pdf

IPFM, 2014: “Next Steps in Increasing Transparency of Nuclear Warhead and Fissile Material Stocks for Nuclear Disarmament (5 May 2014),” http://fissilematerials.org/library/ipfm-npt-2014.pdf

NTI, 2014: “Civilian HEU: Who Has What?”, http://www.nti.org/media/pdfs/heu_who_has_what_2014_11.pdf?_=1416267490

United Kingdom, 2014: INFCIRC/549/Add.8/17 (15 August 2014), http://www.iaea.org/sites/default/files/infcirc549a8-17.pdf

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