Print Friendly and PDF

59回国連総会:日本決議
核兵器完全廃棄への道程

2004年12月3日採択、A/RES/ 59/76

共同提案国:アフガニスタン、バングラデシュ、コートジボワール、フィジー、イタリア、ネパール、スイス、ウクライナ
追加提案国:ベルギー、チリ、エルサルバドル、グアテマラ、ギニア、ルクセンブルク、オランダ、ニジェール、ナイジェリア、ノルウェー、パラオ、パプアニューギニア、サモア、スペイン、タイ、ウルグアイ、ウズベキスタン、ザンビア

 

総会は、

1994年12月15日の決議49/75H、1995年12月12日の決議50/70C、1996年12月10日の決議51/45G、1997年12月9 日の決議52/38K、1998年12月4日の決議53/77U、1999年12月1日の決議54/54D、2000年11月20日の決議55/33R、2001年11月29日の決議56/24N、2002年11月22日の決議57/78、2003年12月8日の決議58/59を想起し、

国際の平和および安全の増進と核軍縮の促進とは、相互に補完し強化し合うことを認識し、

拡散ネットワークなどによる大量破壊兵器の拡散によってもたらされる危険が増大していることを深く憂慮し、

2003年12月19日に発表された、すべての大量破壊計画を放棄するというリビア・アラブ・ジャマーヒリーヤ国の決定を歓迎し、

2004年4月28日の安保理決議1540(2004)の採択を、大量破壊兵器の拡散防止に向けたグローバルな努力における重要な一歩として歓迎し、

核戦争と核テロリズムを回避するために、あらゆる努力がなされるべきであることを確信し、

核不拡散条約(NPT)※が、国際的な不拡散体制の礎として、また核軍縮を追求する上で必要不可欠な基盤として、決定的に重要であることを再確認し、

条約や核不拡散体制に対する挑戦が、完全遵守の必要性をさらに高めていることとともに、すべての締約国が遵守するという信頼性がなければ条約はその役割を果たしえないことに留意し、

さらなる核軍縮への一歩となるべき、一方的、あるいは、ロシアと米国による戦略攻撃力削減条約の発効などの交渉を通じた※、核兵器国による核兵器削減の進展、および国際社会による核軍縮・不拡散に向けた努力を認識し、

協調的脅威削減計画などの国際協力の枠組みにおける、核兵器関連物資の削減に向け現在進められている努力を歓迎し、

核軍縮におけるさらなる進展は、国際的な核不拡散体制を強化し、国際の平和と安全の確保に資するとの確信を再確認し、

1998年に実施された最後の核実験以降、核兵器の実験的爆発または他の核爆発に関するモラトリアムが継続していることを歓迎し、

2000年NPT再検討会議の最終文書※が成功裏に採択されたことを歓迎するとともに、その結論を履行することの重要性を強調し、

2005年に開催されるNPT再検討会議に向け、2003年4月26日から5月7日に開催された第3回準備委員会での活発な議論を認識するとともに、被爆60周年にあたる2005年再検討会議の成功の重要性を強調し、

国際原子力機関(IAEA)保障措置協定の追加議定書への署名および/または締結を行った国の数が近年において着実な増加傾向にあることを歓迎するとともに、保障措置および追加議定書の普遍化によってIAEA保障措置システムがさらに強化されることへの希望を共有し、

ロシアと米国が、戦略攻撃力削減条約を完全に遵守すること、および、両国間の新たな戦略関係に関する共同宣言※に従って集中的な協議を継続することを奨励し、

包括的核実験禁止条約(CTBT)第14条※に基づいて2003年9月3-5日にウィーンで開催された第3回CTBT発効促進会議の最終宣言※、ならびに2004年9月の第2回CTBTフレンズ会議の外相共同声明を歓迎し、

その進展が2005年NPT再検討会議の前向きな成果に貢献するものであることから、すべての国家がCTBTの早期発効を実現するために最大限の努力を払うことを奨励し、

テロリストが核兵器または関連物資、放射性物資、機材および技術を取得または開発することを防止する重要性を認識するとともに、これに関連するIAEAの役割を強調し、

未来の世代のための軍縮・不拡散教育の重要性、および現在の不拡散・軍縮問題と取り組む努力の重要性を強調し、

以下決議する。

1. NPTの普遍性を達成することの重要性を再確認するとともに※、未締約国に対し、遅滞なくかつ無条件に同条約に非核兵器国として加入することを要請する。

2. すべてのNPT締約国が、同条約上の義務を履行することの重要性を再確認する。

3. NPT第6条ならびに1995年のNPT再検討・延長会議における「核不拡散及び核軍縮のための原則と目標」決定の第3節および第4節(c)※を履行する体系的、漸進的努力のための、以下の実際的な措置の核心的重要性を強調する:

(a)遅滞なくかつ無条件に、かつ憲法上の手続きに従い、CTBTに署名・批准し、その早期発効を達成することの重要性および緊急性、ならびにその発効までの間の、核実験爆発あるいはそれ以外のあらゆる核爆発のモラトリアム。

(b)1995年の専門コーディネーターの報告書※および同報告書に含まれた任務に基づき、また、核軍縮と核不拡散の双方の目的を考慮して、差別的でない、多国間の、国際的かつ効果的に検証可能な核兵器あるいはその他の核爆発装置用の核分裂性物質の生産を禁止する条約を交渉するための特別委員会を、 2005年の会期内のできるだけ早期に、ジュネーブ軍縮会議(CD)に設置し、5年以内に交渉を妥結すること、ならびに同条約の発効までの間の核兵器用核分裂物質の生産モラトリアム。

(c)作業プログラムを策定する文脈の中で、核軍縮を扱うことを任務とする適切な下部機関を、2005年会期内のできるだけ早期にCDに設置すること。

(d)核軍縮、核および核に関連する兵器の軍備管理・削減措置に不可逆性の原則を含めること。

(e)2000年NPT再検討会議で合意された、NPT締約国が同条約第6条の下で誓約する核軍縮につながる、保有核兵器の完全廃棄を達成するという核兵器国による明確な約束。

(f)ロシアおよび米国が、戦略的安定性および国際的安全保障を維持、強化するため、既存の多国間条約に大きな重要性を置きつつ、戦略攻撃兵器の大幅な削減を行うこと。

(g)国際の安定を促進し、かつすべてのものにとっての安全保障が損なわれないとの原則に基づく方法で、すべての核兵器国が核軍縮につながる以下の措置をとること:

(i)すべての核兵器国が、一方的な核軍備削減を継続するよう、なお一層の努力を払うこと。
(ii)核兵器能力に関し、また、NPT第6条に従った合意の実行に関し、核軍縮に関する一層の進展を支える自発的な信頼醸成措置として、すべての核兵器国が透明性を向上させること。
(iii)一方的なイニシアティブに基づき、かつ核兵器削減および軍縮の過程の不可欠な一部分としての、非戦略核兵器の一層の削減。
(iv)核兵器システムの作戦上の地位を一層低減するための具体的な合意措置。
(v)核兵器が使用される危険性を最小化し、核兵器の完全廃棄の過程を促進するための、安全保障政策における核兵器の役割の縮小。
(vi)核兵器の全面的廃絶へ至る過程に、すべての核兵器国が適切な早期に関与すること。
(h)軍縮の過程における各国の努力の究極的目標は、効果的な国際管理の下に置かれた全面完全軍縮であることを確認すること。

4. 核兵器のない世界の実現のためには、核兵器廃棄の達成に向けたとり組みの過程において、すべての核兵器国があらゆる種類の核兵器を一層削減することを含む、さらなる措置が必要であることを認識する。

5. 核兵器国が国連加盟国に対し、核軍縮に向けた進捗あるいは努力について然るべく通知するよう求める。

6. すべてのNPT締約国が、2005年NPT再検討会議の成功に向けて最大限の努力を払うよう奨励する。

7. 現在行われている核兵器解体に係わる努力を歓迎し、その結果として生じる核分裂性物質の安全かつ効果的な管理の重要性に留意し、すべての核兵器国が、 もはや軍事上必要とされないと各核兵器国が認めた核分裂性物質を、できるだけ速やかにIAEAあるいは関連する国際検証措置の下に置くこと、また、かかる物質を永久に軍事計画の枠外に置くことを確保する目的で、平和目的のために処分する措置をとることを要請する。

8. 核兵器のない世界を実現・維持するための核軍縮合意の遵守を保証するために必要とされる、IAEAの保障措置およびCTBT検証体制を含む検証能力のさらなる開発の重要性を強調する。

9. すべての国家に対し、核兵器その他の大量破壊兵器の拡散を防止し抑制するための努力を倍加し、これら兵器の拡散に資する可能性のある装置、材料、技術 を移転しないとの政策を、かかる政策がNPT上の加盟国の義務に一致することを確保しつつ、必要に応じて確認し強化することを要請する。

10. すべての国家に対し、核兵器その他の大量破壊兵器の拡散に資するあらゆる物資の安全性、安全な保管、効果的な管理および防護に関し、これらの物資が特にテロリストの手に渡るのを防止するため、可能な限り高い水準を維持するよう要請する。

11. 包括的な保障措置協定および追加議定書の発効促進のために、2000年9月22日採択のIAEA決議GC(44)/RES/19※、および2004 年2月のIAEAの最新行動計画で概括された行動計画の要素の実施を引き続き検討するようIAEA加盟国に勧告した、2004年9月24日のIAEA総会 決議GC(48)/RES/14の採択※を歓迎するとともに、同決議の早期かつ完全な履行を要請する。

12. すべての国家に対し、第57回国連総会に提出された軍縮・不拡散教育に関する事務総長報告にある勧告を適切に履行すること、およびこの目的のために実施された努力に関する情報を自発的に共有することを奨励する。

13. 核不拡散・核軍縮を促進する上で、市民社会が果たす建設的役割を奨励する。

 

(翻訳:特定非営利活動法人ピースデポ)

※印には参照すべき原文の題名等が記載されているが省略した。

このページのトップへ

    • J-PAND
    • RECNA叢書
    • 世界の核弾頭データ
    • 世界の核物質データ
    • 市民データベース
    • ナガサキ・ユース代表団
    • Panel on Peace and Security of Northeast Asia
    • 北東アジア非核兵器地帯への包括的アプローチ
    • Monitor BLOG
    • Newsletter
    • Dispatches from Nagasaki
    • レクナの目

  • 核兵器廃絶長崎連絡協議会
  • 核兵器廃絶市民講座
  • RECNAアクセス