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2005718日の米印共同声明の実施――インドの分離計画(抜粋訳)

2006年3月7日発表

 

第2節
エネルギー安全保障と環境保護という二つの課題に対して民生用原子力が果たす中心的役割にかんがみ、両国政府は、2005年7月18日に、この分野における全面的な協力を再開するための枠組みを作るような相互的な誓約と責任分担を行うことに合意した。米国側は、次のことを約束した。

・全面的な民生用原子力協力を達成するために、米国の国内法と政策を調整するよう米議会の同意を追求すること。

・インドとの全面的な原子力協力や取引を可能とするため、国際的取り決めを調整するよう友好国・同盟国とともに努力すること。これは、保障措置を受けているタラプールの原子炉への燃料供給に関する迅速な考慮を含むが、それに限られない。

・同じく、タラプールに対して迅速に燃料供給するよう協力国に促すこと。

・国際熱核融合実験炉(ITER)へのインドの参加を考慮するよう、協力国と協議すること。

・「第4世代国際フォーラム」のその他の参加国と、インドをこれに参加させるとの見通しをもって協議すること。

 

第3節
インドは、たとえば米国のような進んだ核技術を持ったその他の主導的な国々と同じ責任と行動を果たし、同じ恩恵と利益とを得る用意があることを伝えた。したがって、インドは、次の義務を負うことを約束した。

・原子力施設や計画を段階的に軍事用と民生用に指定し分離すること。

・その民生用施設に関してIAEAに申告すること。

・その民生用施設を、IAEAの保障措置下に自発的におく決定を行うこと。

・民生用施設に関して、IAEAの追加議定書に署名し加盟すること。

 

第4節
 インドが約束したその他の誓約は、すでに昨年中に達成されている。それには以下のようなものがある。

・米国も認識しているインドの責任ある不拡散の実績が継続し、その政策や行動に反映されていること。

・インドはいずれにも参加していないが、インドの輸出管理をNSGやMTCR(ミサイル関連技術管理体制)のガイドラインと調和させること。これらガイドラインと規制リストはすでに通告され、実施されている。

・2005年5月の大量破壊兵器法の結果として、インドの不拡散規制や輸出管理は相当にレベルアップした。その他の関連法規を検討したり改正したりすること、および適切な規則や規制を策定するための省庁間協議が進行中である。

・濃縮・再処理技術の未保有国に対してそれら技術の移転を自粛し、それらの拡散を制限する国際的努力を支持したこと。このことが我々の不拡散政策を導いてきた。

・核実験の自発的モラトリアムを継続したこと。

・多国間の核分裂性物質生産禁止条約締結に向けて米国と協働する意志を持ったこと。

 

第6節
インドは、軍事目的に特化された計画をもって始まったのではない核兵器を持っている唯一の国であるがゆえに、その核計画は特異なものである。インドの戦略的計画は、原子力計画__に関する研究から派生したものであり、したがって、より広範な、区分の難しい計画の中に埋め込まれているということが認識されねばならない。戦略的意味合いを持たない純粋に民生用の施設と計画を指定することは、特別の課題をもたらす。したがって、この分離計画によって民生用と指定された施設は、インドの決定した段階に従って保障措置に提供されることになる。関連している施設の性格や、その中で行われる活動、物質の持つ国家安全保障上の重要性、その施設の場所が、分離のプロセスを実行する際に考慮に入れておくべき要素である。これは、インドが専決する事柄である。

 

第13節
(前略)
・ある施設をIAEAの保障措置下におくことでインドの国家安全保障に悪影響が出るか否かが判断の根本基準となる。

(中略)
・民生用施設とは、したがって、インドがその戦略的計画とは無関係だと判断した施設のことである。

 

第14節
インドは、前記のことを考慮に入れ、米国の相互的な行為の基礎の上に、次のアプローチを採る。

i)熱中性子炉:インドは、2006年から14年の間に14の熱中性子炉を指定し、保障措置に提供する。これには、現在保障措置下に置かれている4つの原子炉(タラプール1号機・2号機、ラジャスタン1号機・2号機)と、それに加え、現在建設中のクダンクラム1号機・2号機が含まれることになろう。それぞれ220メガワットの能力を持ったその他の8つの加圧重水炉もまた、保障措置に提供される。保障措置に提供される特定の熱中性子炉の段階的指定については、インドが別に示すことになる。この提供により、結果として、現在稼働中、建設中の22基の熱中性子炉のうち、14基が保障措置下に置かれることになり、保障措置下に置かれる熱中性子炉の総発電量は、2014年まで19%から65%にまで引き上げられることになる。

ii)高速増殖炉:カルパッカムの高速増殖原型炉(PFBR)と高速増殖実験炉(FBTR)に対する保障措置を受け入れる立場にインドはない。高速増殖炉計画は研究開発段階にあり、その技術が進歩し、進んだ開発段階に到達するまでには時間がかかる。

iii)将来の原子炉:インドは、すべての将来の民生用熱中性子炉と民生用増殖炉を保障措置下におく決定を下した。インド政府は、どの炉が民生用かを専権的に決定する権利を持つ。

iv)研究炉:インドは、CIRUS炉を2010年に永久閉鎖する。また、フランスから購入したAPSARA炉の炉心をバーバ原子力研究センターの外部に移動し、その炉心を2010年に保障措置下に置く用意がある。

(後略)

 

第15節
・(前略)
インドは、その民生用核施設を、インドにのみ適用される保障措置下に恒久におき、この目的のためにIAEAと適切な保障措置協定に関する交渉を行う。

 

(翻訳:特定非営利活動法人ピースデポ)

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