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会長挨拶

2012年におそらく世界初となる核兵器廃絶を冠する研究センターが長崎大学に設置され、日本国内へ、また世界へ向けて被爆地ナガサキから発信を始めて今年で9年目となった。そして、長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の創設から6ヶ月後の2012年10月、より幅広く、また力強く被爆地からの発信を進めるために、長崎県、長崎市、長崎大学の三者により、核兵器廃絶長崎連絡協議会(以下「協議会」)が創設された。

協議会は創設以来毎年市民の方々にわかりやすく核軍縮をめぐる情勢や背景、理論等を伝えるための核兵器廃絶市民講座シリーズを開催してきた。また、核軍縮を担う次世代の育成のためのナガサキ・ユース代表団の活動、様々な講師をお招きしての市民向けの各種のセミナーやシンポジウムの開催、また、RECNAによる核軍縮促進のための国際ネットワーク構築の支援などに取り組んできた。

この間に協議会でモートン・ハルぺリン元米大統領特別補佐官、アラン・ロボック国連気候変動に関する政府間パネル議長、ジャヤンタ・ダナパラ元国連事務次長/パグウォッシュ会議会長、セルジオ・ドゥアルテ元国連事務次長、ベアトリス・フィンICAN事務局長、ジョン・ウォルフスタール元米大統領特別補佐官、スーザン・サザード氏(『ナガサキ 核戦争後の人生』著者)など、国際的に著名な方々を長崎にお招きし、講演していただいた。これらの方々から直に核軍縮をめぐる様々な情況や意見を聞く機会を長崎で提供できたことは大きな成果だと考える。

被爆75年の今年、コロナ・パンデミックという事態に見舞われ、多くの関連行事が変更を余儀なくされている中で、PCU-NCは「被爆75年対談シリーズ」のビデオを作成し、また、核兵器廃絶市民講座のオンライン配信を新たに始めるなど、「ピンチをチャンスに」の精神で核軍縮の促進に取り組んでいる。

いずれ訪れる「被爆者のいない世界」において、被爆地ナガサキがどういう役割をしていくか、協議会としても、今後はより積極的に関わっていきたい。

2020年10月       
核兵器廃絶長崎連絡協議会
会長 調 漸

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