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新アジェンダ連合(ブラジル、エジプト、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデン)を代表したスウェーデンのマーチン・グランディッツ特命全権大使の演説(全訳)

第67回国連総会第一委員会一般演説
2012年10月8日

 

議長、

ブラジル、エジプト、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ、そして我が国スウェーデンの7か国を代表し、ここに発言の機会を得たことを光栄に存じます。

貴殿が本年の第一委員会の議長に任命されたことにお慶び申し上げるとともに、今後数週間にわたって貴殿に支持、協力できることを楽しみにしています。

議長、

核軍縮の前進は引き続き新アジェンダ連合(NAC)の存在理由であり、変わることない中心課題であります。1998年のNAC設立声明が述べているように、核兵器国による核兵器の無期限保有とその使用の可能性及び使用の威嚇は、人類に対する脅威であり続けています。その設立声明においてNAC閣僚は、核軍縮の達成に不可欠な実際的措置に関する作業を即時に開始するよう核兵器国に求めました。当時我々が表明した想いは、今日も色あせておりません。多少の進展があったものの、核兵器による脅威は現在も明らかに継続しており、NPT第6条の目標が達成されたとは到底言えません。

14年前のNAC設立以来、我々は、NPT上の目標と核兵器のない世界の横断的目標とを実現させるべく努力してまいりました。NPTは核軍縮と不拡散体制の礎石であり、世界的な安全保障体制の重要な一翼であります。NACは、すべての加盟国に対し、NPTの普遍性達成に向けあらゆる努力を払うよう、また、これに関連した今後の見通しに否定的な影響を与えかねないいかなる行動も控えるよう求めます。

我々は、NPT全加盟国が堅持すべきグランド・バーゲン(包括的取引)、すなわち、核兵器国は核軍縮を誓約し、他方、非核兵器国は核兵器を開発しないと誓約していることを想起したいと思います。加えてNPT加盟国は、核エネルギーの研究、生産、使用の平和的な開発を追求するという奪い得ない権利を強く主張しています。1995年のNPT無期限延長は、「原則と目標」と「再検討プロセスの強化」の決定、そして「中東に関する決議」を下地としたものです。

NPTは完全に履行されなければなりません。各条項は、いかなる時も、いかなる状況においても、加盟国それぞれに等しく義務を課しています。条約を完全に履行する上での現在の試練は、共通の目的と具体的行動によって乗り越えられなければなりません。NPTの長期的な成功は、その目標のすべてが実現されるかどうかにかかっています。

この間、NPTの核不拡散目標の実現に向けては、核兵器の水平拡散を制限することを含め、

相当の進展がありました。しかしNPTの取引の核軍縮の側面については、未だ実現には至っていません。

議長、

2010年NPT再検討会議で合意された行動計画は、核兵器のない世界へのプロセスをふたたび軌道に戻す可能性をはらんだ重要な前進の一歩です。核兵器国は、核軍縮につながる保有核兵器の完全廃棄を達成するという明確な約束を再確認し、関連した進展を加速させることを誓約しました。これは、13項目の実際的措置を含め、NPT第6条の履行を進めるための1995年及び2000年の決定が再確認されたことを意味します。さらに、行動計画は、核軍縮措置との関連で、不可逆性、検証可能性、透明性の原則を適用するという誓約をあらためて強調しました。

近年において核軍縮への関心があらためて喚起され、拡大していること、さらに、核兵器のない世界に対する支持がより広範に拡大していることを我々は歓迎します。核兵器廃棄に向けた我々の努力において、残る課題に正面から取り組んでいくことが肝要です。ジュネーブ軍縮会議(CD)の長きにわたる行き詰まりが、核軍縮問題の進展に向けた努力を妨げ続けていることを我々は憂慮しています。ここでいう核軍縮問題の進展とは、核軍縮及び核不拡散の目的にともに資するであろう、核兵器及び他の核爆発装置用の核分裂物質の生産を禁止する非差別的で、多国間による、効果的に検証可能な条約の締結を筆頭とする、核軍縮に関する実質作業の開始を含むものです。核兵器国から明確かつ法的拘束力のある安全の保証を得るという非核兵器国の正統な関心に効力を持たせる必要性も同じくその一環にあります。

継続的で強化された透明性も不可欠です。軍事同盟に属している国々は、核兵器国を含め、集団的安全保障ドクトリンにおける核兵器の役割を低減し、さらにはゼロにしてゆくために、計画中の諸措置に関して報告を行うことでこれに寄与することができるでしょう。

1995年のNPT中東決議の完全履行につながる進展に関しては、フィンランドのヤッコ・ラーヤバ国務次官がファシリテーターに任命され、全中東国家の参加の下で開催される中東非核・非大量破壊兵器地帯の設立に関する2012年会議の受け入れ国にフィンランドが決定したことにNACは歓迎の意を示してきました。2015年に向けたNPT再検討サイクルの不可欠な要素であるこの重要な会議が成功裏に開催されることを期待します。会議の成功を導くべく、今後もあらゆる努力を講じてファシリテーターを支援してゆくよう、国連事務総長ならびにNPT寄託国に要請します。

議長、

核兵器のない世界の達成、維持を目指した、相互に強化された条約による包括的枠組みの構築に向け、すべての国家が努力すべきであることを、NACは今一度訴えます。すべての核兵器の完全廃棄に向けたこのような法的拘束力のある枠組みは、効果的かつ信頼性を持たせるために、明確に定義された評価基準やタイムラインを含むものであるとともに、強固な検証システムに裏打ちされていなければなりません。

議長、

これまでの年と同様に、本委員会においてもNACは決議案を提出いたします。決議の詳細については核兵器に関するテーマ討論の際に説明いたします。文言についての協議を希望する加盟国がありましたら、喜んでそうさせていただきます。この決議への支持は近年拡大してきましたし、今後も引き続き増えると思われます。今年も多くの支持をいただけることを期待しています。

いかなる核兵器の使用も壊滅的な人道的結果を生むという事実に照らして、我々は、安全で平和な世界に対する唯一の保証は、その種類や場所にかかわらず、すべての核兵器が完全に廃棄されることであると引き続き確信しています。国家あるいは非国家主体のいずれを問わず、誰の手にあっても核兵器は決して安全なものではありません。これらの兵器が存在する限り、その使用の可能性は、それが偶発的のものであろうと設計上のものであろうと、続くことでしょう。同様に、一部の国家が安全保障上の理由を掲げて核兵器を保有し続ける限り、他の国々が核兵器の取得を望むことを避けられません。これらの理由から、議長、NACは核軍縮の誓約の履行の加速を引き続き断固として求めてゆく所存であり、それが核兵器のない世界を実現する道であると確信しています。

議長、ありがとうございました。

 

(翻訳:長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA))

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