第61回国連総会・新アジェンダ連合決議
核兵器のない世界へ:核軍縮に関する誓約の履行を加速する
2006年12月6日採択、A/RES/61/65
共同提案国:ブラジル、エジプト、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデン、オーストラリア、チリ、コスタリカ、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、イラク、マルタ、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、東ティモール
総会は、
2005年12月8日の決議60/56を想起し、
核兵器使用の可能性によって人類がさらされている脅威を深く憂慮し、
核軍縮と核不拡散は相互に補強し合う過程であって、両面での緊急かつ不可逆的な前進が求められていることを再確認し、
大量破壊兵器委員会の最終報告による貢献に留意し、
1995年核不拡散条約(NPT)再検討・延長会議における中東に関する決定と決議、および、2000年NPT 再検討会議の最終文書を想起し、
NPT第6条に基づく誓約にしたがい、核兵器が核軍縮へと繋がる保有核兵器の完全廃棄を達成すると明確に約束したことを想起し、
2010年NPT再検討会議に向けた準備プロセスを、成功裏に、かつ生産的に行うために、あらゆる努力を払うよう締約国に要請し、
1. 核軍縮及び不拡散を達成するために、NPTの中心的な役割及びその普遍性の重要性を引き続き強調し、すべての締約国にその責任を尊重するよう強く求める。
2. 2000年NPT再検討会議の成果によって、核軍縮に向けた体系的かつ前進的な努力の枠組みが作られたことを再確認する。
3. 核兵器国に対し、2000年NPT再検討会議で合意された核軍縮に向けた実際的措置の履行を加速するし、それによって、すべてにとってより安全な世界を創ることに貢献することを求める。
4. また、すべての締約国に対し、核軍縮および核不拡散に関する誓約を完全に遵守するよう、また、いかなる場合も新たな核軍備競争を誘発したり、それに結びついたりするような行為を行わないよう求める。
5. さらに、すべての締約国に対し、NPTの普遍性の達成に向けて最大限の努力を払うよう求めるとともに、条約に未だ加盟していないインド、イスラエル、パキスタンの3か国に対して非核兵器国として早急かつ無条件に条約に加盟するよう要求する。
6. 朝鮮民主主義人民共和国が2006年10月9日に発表した核兵器実験を非難するとともに、NPT未加盟国によるあらゆる核兵器実験を非難し、また、今後いかなる国によっても核兵器実験が行われることを非難する。また、北朝鮮に対しNPTからの脱退表明を撤回するよう強く求める。
7. 第62回会合の仮議題に「核兵器のない世界へ:核軍縮に関する誓約の履行を加速する」と題された項目を含め、本会議の履行状況を同会合で点検することを決定する。
(翻訳:特定非営利活動法人ピースデポ)
※印には参照すべき原文の題名等が記載されているが省略した。