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戦略兵器削減条約(新START)・批准承認決議(抜粋訳)

2010年12月22日、米上院秘密会

 出席した上院議員の3分の2の賛成をもって、下記副節(a)の条件、副節(b)の解釈、並びに副節(c)の宣言を付して、(略)「新START条約」(条約文書111-5)の批准に助言と同意を与える。

 

(a)条件新START条約批准に対する上院の助言と同意は、大統領を拘束する下記条件を付してなされる。

(1)遵守一般 ロシア連邦が新START条約の目標及び目的に合致しない行動をとり、もしくは違反し、それが合衆国の国家安全保障上の利益を脅かすと大統領が判断した場合、大統領は、
(A)当該行動が新START条約の存続可能性及び合衆国の国家安全保障に対して持つ意味に関して、上院と協議しなければならない。
(B)可及的すみやかに、ロシア連邦と新START条約における同国の義務の全面履行を目的とする最高位の外交交渉を追求しなければならない。そして、
(C)しかる後、上院に下記に関する詳細な報告を、すみやかに提出しなければならない。
(ⅰ)新START条約の遵守が引き続き合衆国の国家安全保障上の利益であるか否か。
(ⅱ)ロシア連邦の行動が合衆国の国家安全保障上の利益に与えた影響を、いかにして除去するか。

(2)国家技術手段に関する大統領による保証と報告
(A)(略)
(B)上院は、ロシア連邦による新START条約遵守の監視は高い優先順位の課題であり、それが不可能であることは、合衆国の国家安全保障への脅威を構成するとみなす。

(3)削減 (略)

(4)違反に関する時宜を逸さぬ警告 (略)

(5)合衆国のミサイル防衛実験のテレメトリー 新START条約の発効に先立って、大統領は上院に対して、新START条約が、有効期間のどの時点においても、合衆国が新START条約第4条、議定書第7部及びテレメトリー情報に関する議定書付属文書の下で、下記発射に関するテレメトリー情報をロシア連邦に提供することが義務付けられないことを保証しなければならない。
(A)新START条約議定書第1部・第44節に定義された、あらゆるミサイル迎撃体の発射。
(B)あらゆる衛星、ミサイル防衛用センサー及び迎撃対象物体の発射、並びに新START条約第Ⅲ条・第8節に列挙された、合衆国の現存する種類のICBM及びSLBMの第1段を利用したあらゆる発射。
(C)新START条約第Ⅲ条・第7節(a)に記載されたあらゆる発射。

(6) 通常型迅速グローバルストライク
(A)上院は行政部局に対して、通常弾頭を装備した、将来の戦略射程兵器システムの開発に対する計画と意志を明らかにするよう要求する。この目的のため、新START条約発効に先立ち、大統領は上院軍事委員会及び外交委員会に、以下に関する報告を提出しなければならない:
(ⅰ)現在開発中のすべての通常型戦略射程兵器の一覧。
(ⅱ)(ⅰ)に列挙された各兵器の期待される能力に関する分析。
(ⅲ)(ⅰ)に列挙された各兵器に対して、新START条約第Ⅱ条の制限が適用されるか否かに関する叙述。
(ⅳ)各システムのコスト、リスク及び便益に関する見積り。
(ⅴ)各システムの配備及びシナリオに対する代替案。
(ⅵ)(ⅰ)に列挙された各システムと核システムの区別に資する手段、誤解及び当該システムが戦略的安定性を変化させかねないとの主張を招くリスクを軽減する手段の要約。
(B) (A)の報告書は、機密扱いの付属文書で補足することができる。
(C)新START発効後のいかなる時であっても、大統領が、強固な核の三本柱を持続しつつ、新START条約第Ⅱ条の制限に収まらない水準においてICBM及びSLBMへの通常弾頭の配備が必要であると判断した場合には、大統領は、かかる判断の理由に関してすみやかに上院と協議しなければならない。

(7)合衆国のテレメトリー情報

(8)2国間協議委員会

(9)合衆国の核戦力の安全性、信頼性及び性能を確保するための誓約
(A)合衆国は核戦力の安全性、信頼性及び性能の確保を誓約する。上院の認識は以下のとおりである。
(ⅰ)合衆国は、新START条約の水準における合衆国の保有核兵器の安全性、信頼性及び性能を確保するとともに、生起しうる国際状況の変化や技術的問題に備え、合衆国の政策に合致する抑止力を支持するために強固な備蓄管理プログラムを継続し、核兵器製造能力及び規模を維持する。
(ⅱ)この目的のために、合衆国は諸核兵器研究所を維持し、それらが保有する核兵器における中核的競争力を保全する。
(ⅲ)合衆国は上記目的を達成するために必要な資金を、最低限2010会計年国防認可法(公法111-84)1251節に従い議会に提示された大統領の10年計画に示されたレベルにおいて提供することを誓約する。

(B)(略)

(10)年次報告 (略)

(11)戦略核運搬手段

(12)戦術核兵器

(13)特定施設の設計及び資金投入

 

(b)解釈新START条約の批准に対する上院の助言と同意は、以下の解釈によるものであり、それらは批准書に記載されなければならない。

(1)ミサイル防衛 ミサイル防衛に関して合衆国は次のとおり解釈する。
(A)新START条約は、次に示す同条約第Ⅴ条第3節の要件以外には、ミサイル防衛の配備を何ら制限しない。「両当事国は、ICBM発射台及びSLBM発射台をその内部にミサイル防衛用迎撃体を装着するために用いてはならない。さらに両当事国はミサイル防衛用迎撃体の発射台をその内部にICBM及びSLBMを装着するものに改造し、使用してはならない。本条項は、本条約署名前にミサイル防衛用迎撃体を内部に装着するように改造されたICBM発射台には適用されない」。
(B)(略)

(2)レール移動式ICBM (略)

(3)戦略射程非核兵器システム―合衆国は次のとおり解釈する。
(A)将来の戦略射程非核兵器システムは、新START条約の諸定義に合致しない限り、新START条約のいう「新種の戦略攻撃兵器」には該当しない。
(B)新START条約のいかなる条項も、合衆国による、ブースターを伴い空気力学的に飛行する兵器を含む戦略射程非核兵器の研究、開発、実験及び評価を制約しない。
(C)新START条約のいかなる条項も、戦略射程非核兵器システムの配備を禁止しない。
(D)新START条約に以下の追加を行う場合には、新START条約の修正が必要ある。修正は米国にあっては合衆国憲法第Ⅱ条第2節2に定められたとおり、上院の助言と同意によってはじめて有効となる。
(ⅰ) 合衆国による、ブースターを伴い空気力学的に飛行する兵器を含む戦略射程非核兵器システムの研究、開発、実験及び評価に対する制約。
(ⅱ) 2国間協議委員会の主催の下で合意される制約もしくは禁止を含む、上記システムの配備の禁止。

 

(c) 宣言 (略)

 

(翻訳:特定非営利活動法人ピースデポ)

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